ご挨拶

石井好二郎

謹啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は、格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 さて、この度2024年3月16日(土)~17日(日)に日本発育発達学会第22回大会を同志社大学今出川キャンパス良心館にて開催させていただくことになりました。日本発育発達学会は、発育・発達、健康、運動に関する科学的研究並びにその連絡協同を促進し、この分野の研究の発展をはかり、さらに実践に資することを目的として2002年に発足した日本学術会議協力学術研究団体です。

 さて、今後も続くわが国の少子化(支え手となる現役世代の減少)、ならびに高齢化(支えられる高齢者の増加)の状況を踏まえますと、次代の支え手となる子供たちの研究と、高齢者の研究は両輪であると私は考えます。高齢者の中にも“生涯現役”の元気で様々な知識を持った人々がいます。また、女性の社会参画の推進は支え手の増加にも繋がります。そして、基本的に子供は保護者や社会に支えられているものですが、一方ではヤングケアラーのように、子供が支え手となっている現状もあります。したがって、私たちは一局面だけでなく、多面的・多角的に少子高齢化社会を見つめ、考える必要があります。

 そこで今学会大会のテーマを『ライフコースアプローチと領域横断的アプローチによる発育発達研究』といたしました。本学会大会を開催することにより、新たな発育発達研究のあり方を探る、その一助としたいと思います。弥生三月、ここ京都にて、お一人でも多くの皆様に参加していただき、研究者、行政職、専門職、実践者、市民の方々と一緒になって、課題解決に向けた議論ができますことを心より楽しみにいたしております。

謹白

 

2023年7月吉日

日本発育発達学会第22回大会

大会長 石井好二郎